『ガンパレ』の企画書、ついに公開━初代PSの伝説的タイトルは、なぜ生まれたのか?そして『LOOP8』へ受け継がれたもの【ゲームの企画書】
2023年5月26日 12:00
2000年、9月28日。そんな初代プレイステーションの最末期、まさに「人の魂をPSの上に出現させた」タイトルがあった。その名も『高機動幻想 ガンパレード・マーチ』(以下、『ガンパレ』)。
熊本を舞台に、謎の生命体「幻獣」との戦いに動員される学生の姿を描くシミュレーションでありながら、特筆すべきはその「自由度の高さ」。
ものすごく端的に言えば、「生き残りさえすればゲーム中は何をやってもいい」という全く制限を感じさせない自由度の高さに加え、AIによって制御された「人間味のあるNPC」も、その学園生活と独自のゲーム体験を彩る。今もなお、「初代PSの名作」として語り継がれる伝説的タイトルである。
──『ガンパレ』の自動生成的だったり、箱庭的な世界観のゲームは、芝村さんの中で元々構想があったものなのでしょうか? それとも、当時のSCEからのお題に対して作り上げていったのでしょうか?
芝村氏:
『ガンパレ』のシステム周りに関しては、元々私がAIに関する研究をやっていたのが大きいと思います。とはいえ、今に比べると大昔のAIです。当時はAIの学会にも入っていましたし、ある程度はAIの最新技術を把握していました。
そしてもうひとつ、当時は大学の卒論のために「LISP(リスプ)」【>>2】と呼ばれるプログラミング言語を頑張って書いていました。この「AI技術」と「卒論で書いたプログラミング」を組み合わせて利用すれば、なんとか新しいゲームを生み出せるんじゃないか、と考えていました。
全文
https://news.denfaminicogamer.jp/projectbook/230526g
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