ゲームを安心・安全に楽しんでいただくために

2019 年 5 月、世界保健機関(WHO)が国際疾病分類に“Gaming disorder(ゲーム障害)”を追加しました。このことを受けて、一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)、  一般社団法人日本オンラインゲーム協会(JOGA)、一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)、一般社団法人日本 e スポーツ連合(JeSU)のゲーム関連4団体で「4 団体合同検討会」を設置して、有識者や関係省庁の助言も仰ぎつつ、実態把握のための調査・研究、ゲームの安心・安全な楽しみ方に関する啓発などを推進してまいりました。

厚生労働省が主催する「ゲーム依存症対策関係者連絡会議」が開催され協議が行われ、地方公共団体において対策が検討されるなど、ゲーム障害に関する議論が活発化しています。ゲーム業界も、「ゲーム依存症対策関係者連絡会議」に参加しております。

 

改めまして、ゲーム関連 4 団体では、ユーザーの皆様、特に未成年者がゲームを健全に楽しんでいただくために、多様な成長を阻害するおそれのある一律規制でなく、保護者と相談して未成年者が主体的にルール(約束)を作ることを推奨しています。

(※別紙「家庭におけるルール(約束)作りとペアレンタルコントロールについて」をご覧ください) このルール(約束)作りにおいては、①お子様と保護者が話し合ってルール(約束)を作ること、②ご家庭の状況や教育方針に沿って各家庭に最適なものを設定いただく事が重要と考えており、これまでも各ご家庭において、ゲーム利用に関するルール(約束)について話し合うきっかけとなる資料を作成し普及活動を行っております。

また、ゲーム専用機やスマートフォン・タブレット端末には、各家庭で定めたルール(約束)を管理するための便利な機能(ペアレンタルコントロール機能)が備わっています。具体的には、ゲームプレー時間やインターネットへのアクセスの可否、コミュニケーション機能の利用の可否、課金の可否、お子様の年齢に応じたゲームタイトルの利用(年齢別レーティングの設定)など、きめ細かい設定が可能です。

 

ゲーム関連 4 団体では、このように、安心・安全に楽しんでいただく事を目的とし各種自主規制ならびにガイドライン遵守の徹底を図って参りました。これからも、なお一層、関係各所との連係を深めて、ご家庭におけるルール(約束)作りの支援やペアレンタルコントロール機能の認知拡大などに努めて参ります。

さらに、様々な分野においてゲーミフィケーション等を活用した新たな治療への協力・検討等も進めて参ります。

 

【別紙】

家庭におけるルール(約束)作りとペアレンタルコントロールについて

 

ゲーム関連 4 団体では、ご家庭の状況や教育方針に沿って各家庭に最適なルール(約束)を設定いただく事が重要と考えており、保護者と相談して未成年者が主体的にルール(約束)を作ることを推奨しております。家庭においてルール(約束)を作られる際の参考となる情報やルール(約束)を守ることを手助けする便利な機能(ペアレンタルコントロール)に関する情報をこちらにまとめております。ぜひご参照ください。

 

① 家庭におけるルール作り

ご家庭において、ゲーム利用に関するルール(約束)について話し合うきっかけとなる資料を作成しております。ご家族でルール作りをされる際の参考としてご活用ください。

 

CESA ホームページ(保護者の皆様へ) https://www.cesa.or.jp/efforts/howto.html

CESA(取扱説明書を読んでゲームを上手に利用しましょう) https://www.cesa.or.jp/uploads/support/pdf/hogosha5.pdf

 

② ペアレンタルコントロール機能

ペアレンタルコントロール機能とは、ゲームプレー時間やインターネットへのアクセスの可否、コミュニケーション機能の利用の可否、課金の可否、お子様の年齢に応じたゲームタイトルのフィルタリングなど、きめ細かい設定ができる機能です。ゲーム専用機やスマートフォン、タブレット端末などでご利用になれます。機能の詳細、各機器での設定方法、その他関連する資料は、以下のURL からご覧になれます。

 

CESA ホームページ(ペアレンタルコントロール機能を活用しましょう) https://www.cesa.or.jp/efforts/howto/pc.html

任天堂(任天堂から保護者のみなさまへ) https://www.nintendo.co.jp/parents/

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(インターネットを安心・安全にお楽しみいただくために) https://www.jp.playstation.com/safety/

スクリーンタイム(iOS 端末でのペアレンタルコントロール機能) https://support.apple.com/ja-jp/HT208982

ファミリーリンク(Android 端末でのペアレンタルコントロール) https://families.google.com/intl/ja/familylink/

 

③ 年齢別レーティング制度

CESA(家庭用ゲームの年齢別レーティングってなに?) https://www.cesa.or.jp/uploads/manga2005.pdf

「特定非営利活動法人コンピュータエンターテインメントレーティング機構」(略称「CERO」) https://www.cero.gr.jp/

Google(GooglePlay コ ン テ ン ツ の レ ー テ ィ ン グ ) https://play.google.com/intl/ja/about/storelisting-promotional/content-ratings/

Apple(App Store Review ガイドライン)https://developer.apple.com/jp/app-store/review/guidelines/

 

④ その他関連情報

 行政機関からも、家庭におけるルール作りやペアレンタルコントロールについての資料が公表されています。ゲーム業界もこれらの資料作成に貢献してきています。ゲームを安心・安全に楽しんでいただくための参考として、こちらも是非ご覧ください。

 

内閣府リーフレットhttps://www8.cao.go.jp/youth/kankyou/internet_use/r01/leaf/pdf/leaf-print.pdf

消費者庁「消費行政かわら版」https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/caution/caution_021/pdf/caution_021_190 912_0001.pdf

東京都保護者向けリーフレットhttps://www.tomin-anzen.metro.tokyo.lg.jp/about/pdf/poster-leafret/hogosya_eh_j.pdf

 

⑤ 上記に関わる普及啓発活動

東京ゲームショウ 2019 やこども霞が関見学デーなど各種イベントで各種啓発活動を実施しました。詳細は近日中に、CESA ホームページにてご紹介いたします。

    今後の開催予定についても随時CESA ホームページにてお知らせしますので、是非ご参加下さい。

 

〔本件に関するお問い合わせ先〕

4団体の取り組みに関するお問い合わせ

4団体合同検討会事務局(一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会内) 電話番号:03-6302-0231

メールアドレス:info@cesa.or.jp

 

【参考資料】

ゲーム業界の取組について

    ゲーム業界では、皆さまにゲームを安心・安全に楽しんでいただけるよう、様々な取組を行ってきております。併せてご紹介させていただきます。

 

1.ガイドライン(自主規制)の運用

ゲームパブリッシャー/ディベロッパーの団体である CESA と JOGA は、以下の趣旨を盛り込んだガイドラインを制定・運用しています。これらのガイドラインは、随時見直しを行い、必要に応じて改定をし、安心・安全なゲームプレー環境の整備に努めております。

 

① 未成年を保護するガイドライン

未成年者に安心してスマホゲームをプレーいただくことを目的としたガイドラインで、下記内容を規定しております。

 

  • スマホゲーム提供会社(以下、「提供会社」)は、「未成年(20才未満)」のゲームプレー開始時に、以下に定める事項をネットワークゲーム内に明記する。
    1. ネットワークゲームの利用について保護者の同意が必要であること
    2. ネットワークゲームの利用方法(利用時間等)について日常生活に支障をきたさないよう保護者と相談して決める必要があること
  • 提供会社は、提供するネットワークゲームごとに以下に定める事項を実施する。
  1. ユーザーによる自己申告等に基づき、ユーザーが「成人(20才以上)」か「未成年(20才未満)」で あるかを「初回課金時まで」もしくは「 課金の上限や回数の設定に応じて、当該上限(金額または回数)設定を超えようとした時」に確認する。
  2. 「未成年(20才未満)」に対して課金上限設定等を実施する。   

CESA「未成年の保護についてのガイドライン」(2016 年12月21日 施行)https://www.cesa.or.jp/uploads/guideline/guideline20190327.pdf

JOGA 「オンラインゲーム安心安全宣言」(2012年8月31日 施行)https://japanonlinegame.org/wp-content/uploads/2019/06/JOGA_declaration_2019.pdf

 

② ガチャの確率表示に係るガイドライン

有料ガチャによって取得できる全てのアイテムとそれらの提供割合(確率)を表示し、お客様が容易に理解できることを目的としたガイドラインです。

 

CESA「ネットワークゲームにおけるランダム型アイテム提供方式運営ガイドライン」(2016年4月27日 施行) https://www.cesa.or.jp/uploads/2016/release20160427.pdf

 

JOGA「ランダム型アイテム提供方式を利用したアイテム販売における表示および運営ガイドライン」(2012年9月1日 施行)https://japanonlinegame.org/wp-content/uploads/2017/06/JOGA20160401.pdf

 

③ リアルマネートレードを防止するガイドライン

ネットワークゲームのアカウント、ゲーム上のキャラクター、アイテム、ゲーム内マネー等をユーザー同士で現金や電子マネーを介して売買及びそれらの行為を仲介する行為を提供会社が禁止  し、リアルマネートレードの抑制に向けた対策を講じることによって、ネットワークゲームを安  心・安全に楽しむことができる環境を整えることを目的としたガイドラインです。

 

CESA「リアルマネートレード対策ガイドライン」(2017年4月26日 施行) https://www.cesa.or.jp/uploads/guideline/guideline20170511.pdf

JOGA 「オンラインゲーム安心安全宣言」(2012年8月31日 施行 ) https://japanonlinegame.org/wp-content/uploads/2019/06/JOGA_declaration_2019.pdf

 

2.実態把握のための調査研究と研究成果に基づく対策

 

2019 年5月及び 11 月に公表しました通り、4 団体は、WHO が国際疾病分類に“Gaming disorder(ゲーム障害)”を追加する動きを受け、本問題に対する社会的要請への対応として、公正中立で専門性を持つ外部有識者による研究会に調査研究の企画や取りまとめを委託いたしました。4 団体は、科学的な調査研究に基づいて、効果的な対策を模索・実施することが重要と考えており、今後、調査の進捗に応じて適宜公表してまいります。

<研究会の構成メンバー>   

■委員長   

坂 元 章 お茶の水女子大学(基幹研究院 人間科学系/教授)   

■ 委 員   

河 本 泰 信 よしの病院(副院長)   

佐々木 輝 美 獨協大学(外国語学部 英語学科/教授)   

篠 原 菊 紀 公立諏訪東京理科大学(工学部 情報応用工学科/教授)   

渋 谷 明 子 創価大学(文学部 人間学科/教授)   

松 本 正 生 埼玉大学(教授・社会調査研究センター長)   

村 井 俊 哉 京都大学(大学院医学研究科/教授)   

 

<スケジュール概要>   

2019 年 12 月 大人用尺度調査実施

2020 年 春 子 供 用 尺 度 調 査 実 施

2020 年 度 中 全 国 調 査 実 施   

<尺度調査の目的>   

全国調査において妥当な測定尺度を使用するために、ゲーム障害に関する先行尺度や新たに加えた項目についてその性質を検討し、使用する尺度を整える。大人用と子供用のものを整備する。   

<全国調査の目的>     

日本全国から抽出された標本に対して訪問留め置き法などによる調査を行い、ゲーム障害疑い率や問題あるプレーなどの実態を把握するとともに、その背景要因や防御要因について検討する。  

 

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Source ゲームを安心・安全に楽しんでいただくために https://jesu.or.jp/contents/news/news-200310/