『Complexity』創設者Jason Lake氏が、2017年に売却したチームをGameSquareから買い戻したことが発表されています。
『Complexity』買収と買い戻しの背景
『Complexity』創設者Jason Lake氏は、アメリカにおけるプロeスポーツチーム創設のパイオニアで、2度のブランド売却・買い戻しを経験することになりました。
- 2003年、元法律事務所経営者のJason Lake氏がチームを設立、自己資金$400,000ドルを投入 [紹介記事]
- 2006年、アメリカの DirecTVが立ちあげた『Championship Gaming Series(CGS)』のパートナーチームとなるためブランド売却、『LA Complexity』として参戦。 [紹介記事]
- 2008年、『Championship Gaming Series』終了。Jason Lake氏はブランドを買い戻す意向を発表し、後に買い戻しに成功。
- 2017年、『Complexity』がダラス・カウボーイズオーナーJerry Jones氏らによる関連会社「GameSquare」に買収される [紹介記事]
- 2023年10月、「GameSquare」は、株価低迷で経営に苦しむ『FaZe Clan』の買収を発表 [紹介記事]
- 2024年2月27日、「GameSquare」は株主より『FaZe Clan』を本体に合併する承認を得る [公式発表]
- 『Complexity』と『FaZe Clan』の2チームを保有していることは利益相反になることもあり、「GameSquare」は資産最適化のために『Complexity』売却を決定 ※同一オーナーシップのチームは、公式大会に同時出場できないなどの背景があります
Jason Lake氏による『Complexity』買い戻し
- 「GameSquare」は『Complexity』の資産および知的財産をJason Lake氏率いる投資家グループ Global Esports Propertiesに1,036万ドル(約15.5億円、$1=150.11円)で譲渡
- 2024年3月1日付けでの契約締結、TSXベンチャー取引所の承認を経て手続き完了となる
Jason Lake氏のコメント (『Complexity』創設者・CEO)
今回の決定はComplexityにとって歴史的な瞬間で、このエキサイティングな機会に感謝しています。 Jerry Jones氏とJohn Goff氏のファミリー、GameSquare全ての人に対し、これまでの長年の取り組みにおける大成功に感謝いたします。
共に協力することでComplexityの収益は大幅に拡大し、財務的に安定した組織を作り上げることができました。いまこそComplexity伝説の次章を書き始める時で、忠実なファンのみなさんには、これからの展開を楽しんでいただくことができると確信しています。
Justin Kenna氏のコメント(GameSquare CEO)
Complexityは、GameSquare傘下で脅威的な成長を遂げてきたeスポーツ組織です。年間売上175%以上増加、ソーシャルメディアフォロワー総数は2021年から2022年にかけて10倍になっています。Complexityを売却するのはうれしくもあり悲しくもありますが、Jason Lake氏と彼のチームほど後任にふさわしい対象者はいません。
今回のComplexity案件は、FaZe Clanの買収に向けてプラットフォームの最適化を進めていく中で、2023年12月にFrankly Radioを売却したのに続くものです。
FaZe Clanの買収が完了すれば(数週間以内に完了見込み)、Complexityで成し遂げようとしていた成功をFaZe Clanと共に再現できるようになります。ComplexityとFaZe Clanが参戦する多くのeスポーツリーグは、複数のチーム保有に関するルールを設けているため、今回の決定は Complexity、Global Esports、GameSquareに取ってWin-Winな結果になると信じています。
私たちはComplexityを応援すると共に、Jason Lake氏と彼のチームとこれからも一緒に取り組みをしていく方法を見つけることを楽しみにしています。