レッドブルの独自ルールアレンジが面白い『Red Bull 5G 2022 FINALS』VALRORANT 3vs3スパイクラッシュでプロ混合vsプロを目指す専門学校生チームが激突

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『Red Bull 5G 2022 FINALS』で実施されたSHOOTERジャンル(VALORANT)で、東軍(プロ混合)と西軍(プロを目指す専門学校生チーム)が激突しました。

プロとアマが3vs3スパイクラッシュで激突

『Red Bull 5G』は、5ジャンルから選出された5ゲームを競技ゲームとして、予選を勝ち抜いたゲーマーたちが東西に分かれて戦うチーム対抗のゲームイベントです。

SHOOTERジャンルで予選を勝ち抜いたのは、東軍がプロゲーマー混合チーム、西軍がプロを目指す専門学校生という面白い図式になりました。

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Flax、Phantom、KuuKai

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Rocinante、Lafura、C1Kun

そして、今回のイベントで採用されたのは、『VALORANT』競技シーンのスタンダードである5vs5形式ではなく、3vs3でさらにスパイクラッシュという特殊ルールです。

スパイクラッシュは通常モードよりも試合時間や勝利条件の獲得ラウンド数が短くなっている他、最初から全スキルを持った状態でスタート、各ラウンドでランダムに指定された同じ武器を全員使用、パワーアップ効果を得られるオーブが多く出現したり、キルでアルティメットポイントが2貯まるなど、通常よりもインパクトあるプレーが飛び出しやすく、スピーディーな展開を楽しむことが出来るようになっています。

これを通常のマップにて3vs3で実施するため、両チーム共に何かしらの駆け引きを迫られることになるのが本ルールの魅力となります。

両チームのエージェント構成と戦略

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試合は両チーム共にパワーアップ効果を得られるオーブの取得をベースとした戦略を中心としていました。

オーブを取るためにセージは必須ピックとなっており、開幕から壁を設置してオーブを取得する展開がよく見られました。

武器が毎ラウンドランダムかつ全員同じになることから、チェンバーも必須のピックとなっていました。チェンバーはキャラクター固有のスキルとして一発で敵を倒す事が可能となるヘッドハンターやツール・ド・フォースといったスキルを保有しているためです。

1マップ目BINDは東軍(プロ混合)が勝ち、2マップ目ASCENTは西軍(学生チーム)がオーバータイムに持ち込みさらに勝利する大逆転劇となりました。

そして運命の3マップ目BINDは、プロならではのテクニックや駆け引きを駆使した東軍が4ラウンドを連取し、東軍がSHOOTERジャンルは制しました

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配信アーカイブ・クリップ

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するがモンキーさん(解説)、河野海樹さん(実況)、RobiNさん(解説)

見どころについて

するがモンキー「通常の5vs5のモードと違って3vs3ということで、守りの人数が少ないので守り側が積極的に前にとって情報を取っていかないと不利な展開になってしまうのでそこが見どころだと思います」
https://clips.twitch.tv/EvilHilariousPeanutKAPOW-NYLWfINOWRxVLvtR

出場選手
河野海樹「東側が全員現役のプロ選手ということで、対する西側がそのプロを目指す専門学生という風な選手になっています」
RobiN「3vs3のVALORANTって新しいジャンルでもあると思うので、ジャイアントキリングも発生しうるのかなという。そこに注目しています」
するがモンキー「胸を借りるじゃないですけど、さっき話したら結構自信はあるみたいで、やる気に満ちあふれていたんで期待したいですね」
https://clips.twitch.tv/SpookyPerfectGnatHotPokket-X7K5MSZyrBwHSnPP

エージェント
RobiN「チェンバーというエージェントはヘッドハンターというアビリティが強いので確実に強いだろうなという。出てこなかったら出てこなかったで、戦い方に注目していきたいなという」
河野海樹「3vs3なんで、シーカーを持っているスカイも強いと思いますがいかがでしょうか」
するがモンキー「索敵、どういう戦い方によるかわからないですけど、例えばテレポートを持っているキャラクターで相手の裏に回り込んで盤面をグチャグチャにしたりとか、色々あるる思うんですけど、どういうキャラをピックするか想像もつかないので、3vs3を本気にやるとなったらどういう、もしかしたら3デュエリストみたいな可能性もあるじゃないですか」
https://clips.twitch.tv/DepressedPrettiestCheddarHoneyBadger-LLxBa6YEyh9lmAqF

オーブの重要性
河野海樹「スパイクラッシュなので様々なオーブがマップ内にちりばめられていて、ゴールデンガンもね」
RobiN「ゴールデンガンもある。どこ当てても一発。倒すとリロードのオマケ付き」
河野海樹「西側にとって、格上との試合になると思うんですがゴールデンガンのオーブだったりとか、他のオーブを駆使して戦えば本当にワンチャンスあるような
RobiN「本当にワンチャンスあるから、ゴールデンガン出た時のオーブの攻防、ここ注目していきたいですね」
するがモンキー「そこで戦闘発生するでしょうね」
https://clips.twitch.tv/CrowdedPricklyNostrilPanicVis-Ru607kNNvKkhezV1

ゲーム1:BIND

Lafura 3キル
河野海樹「プロを目指している専門学生のこの3名がまずこの第1ラウンド、格上のプロを相手にラウンドを取るか!?カバーのトレードキル!Lafuraが3人削りきりました!」
RobiN「C1Kun選手がランプ前のアルティメットオーブ回収してULTあげてたんすよ。それが偉すぎましたね」
するがモンキー「1ラウンド目でツール・ド・フォースなんて見たことないですよ」
https://clips.twitch.tv/GrotesqueAggressiveRavenNinjaGrumpy-jsuIy5VdXigpqf-2

河野海樹「Bショートでのバリアオーブ」
するがモンキー「セージの壁をオーブを取るために使っているんですねこれ」
河野海樹「RocinanteがLafuraを起こしたリザレクション、1vs3、ミドルレンジ、1人(キル)、しかしC1Kunのカバーが入りました。専門学生3人集が2ラウンド連取!2-0」
https://clips.twitch.tv/ClumsySlipperyMochaHoneyBadger-gpBDW4fZqnzdOjyf

河野海樹「KuuKaiダブルキル!ラストの1人、ディフェンダーサイド見えた、C1Kun1人削って1vs1!1vs2クラッチなるか、ツール・ド・フォース、息を飲む展開、ピークに対してヘッドショット!Phantom 1ラウンド救いました!」
するがモンキー「いいですね、Phantom選手がファントム使っていますよ!」
https://clips.twitch.tv/FlaccidMotionlessLasagnaOptimizePrime-x2IEfQuI2Wv9yZ7s

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ラウンドを取得したPhantom選手は「おい気合い入れていくぞ!」とチームメイトを鼓舞

河野海樹「そして武器アップグレードのオーブを回収、ジャッジに変わりました!武器をアップグレードしてジャッジ、ショーティーよりも強力な武器だ!ただPhantom立ち回った!1vs2、挟み込んでラストはPhantomのキルになりました!得意なレンジに持ち込むまでの戦い方が上手いですね」
https://clips.twitch.tv/AdorableNastyMangoYouWHY-UzkHJVyEIj1u35aR

Phantom選手は「気合い入れていくぞ!」とチームメイトを鼓舞していました

河野海樹「さあここはどうだ!?1人抜いて!時間は無い!見えた!設置が出来ない!西側間に合いませんでした!KuuKaiの1omn3クラッチ!さあマッチポイントは東側!」
https://clips.twitch.tv/ThankfulBlushingCoffeeKeepo-ZYhG-L-z147D5MD3

河野海樹「シャワー側、ぶつかりそうだ。ツール・ド・フォース。しゃがみピーク!さすがの一言!ラストもPhantom!流れるようなダブルキルで、取ったのは東側となりました!まずはプロの意地を見せつけた第1マップでした!」
https://clips.twitch.tv/AbrasiveFurryAxeHassanChop-5wmgeV0Bl03omkny

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ゲーム2:ASCENT

河野海樹「KuuKai見せられるか?まずは1人、1人削って」
するがモンキー「ただ、もう(ヘッドハンターの)弾が」
河野海樹「距離を詰めていく、ヘッドハンターの残り弾数は1発、見えた!胴体入れて、2人目!しかしLafuraのカバーが間に合いました!」
するがモンキー「いまRocinante選手、相手がショーティーかまえた瞬間、2歩くらい下がっていましたね。最後(KuuKai選手の)ヘッドハンターの弾が切れてしまったので自分から前に出る形になってしまったんですけど、西側がうまいことカバーして。」
https://clips.twitch.tv/EphemeralFantasticGnatRuleFive-8CZOZ8p1NLAe9qB3

河野海樹「武器をアップグレードしているLafuraがカギを握るか!?しかしPhantom、重戦車のようにひき殺しました!」
https://clips.twitch.tv/EntertainingProductiveCobraKappaRoss-PeUUBDdbolkP6EV9

河野海樹「シーカーで残り2名を補足します。さあここはツール・ド・フォース抜いていったC1Kun!1vs3、肩が見えたところ先を撃ち抜いたのはC1Kun!西側、プロに対してのパーフェクトラウンド!2-1、1本リードで後半折り返していきます」
RobiN「C1Kun選手のツール・ド・フォース、めちゃめちゃ強いですね」
https://clips.twitch.tv/LongVastCobraAMPTropPunch-CkX3MydF10VqfjuA

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パーフェクトラウンド返し
河野海樹「ラストの1人の位置も補足した。バリアオーブ、上から飛び込んで行った、撃ち落とした!KuuKaiのすばらしいAIMコントロール!ジャンプして降りてきたところを撃ち落として2-2に追いつきました!」
https://clips.twitch.tv/BombasticIgnorantScallionKippa-8xb7SmfcL6uvqpO4

KuuKaiバッキー3キル
河野海樹「Phantomがスパイクを設置して、いやあKuuKaiいいポジションに入りました。」
するがモンキー「これついでに(オーブで)ダメージ上がっていますよこれ」
河野海樹「ダメージ付いていますね。近距離、1人、2人!3人!たった1人でプロの厳しさを教えました!」
するがモンキー「昔のバッキーを思い出しましたねこれ」
河野海樹「全盛期のバッキーですよね。さあ逆転の東側マッチポイント!」
https://clips.twitch.tv/StupidPluckyVelociraptorDancingBanana-4gBsFcTQBGvYQLkK

河野海樹「リザレクション、1vs3です。追いつけばオーバータイムもある、ここはC1Kun見ていた先撃ち!追いついた3-3!」
https://clips.twitch.tv/CallousCheerfulKittenCharlietheUnicorn-TYUGktuqeeT4v563

河野海樹「メインからの飛び出しのカバー!サイト中のRocinanteがFlaxを仕留めました!さあこれで逆転、マッチポイントは西側!」
https://clips.twitch.tv/BrightAltruisticBillKeyboardCat-showlS0KhkIXJ25W

河野海樹「Phantom、プロとして絶対に負けられない戦いだ!180度のクロス、まずは手前(キル)、振り向いたが!C1Kun決めた!オーバータイムを制して、プロに引導を渡しました!第2マップを取ったのは西側!フルマップにもつれ込む形となりました!」
https://clips.twitch.tv/HungryInexpensiveMoon4Head-gv2hSYyPE7AeF7xm

2マップ目のコメント
河野海樹「オーブを取りにという行くという動きがスパイクラッシュにおいて強力ですよねモンキーさん」
するがモンキー「西側はそれを徹底していましたね。毎回開幕、オーブに対してセージの壁を使ってオーブを取って試合を有利に動かしていくという。ちょっとこれは、今後僕もスパイクラッシュやるときにマネしてみようかなと思いましたね」
RobiN「とはいえこの舞台でプロ2人相手にクラッチ出来るって、すごい」
するがモンキー「メンタル強いですよ」
https://clips.twitch.tv/BloodyCredulousBarracudaDancingBanana-G-HzRTzF-IQb8mM2

ゲーム3:SPLIT

河野海樹「ゴールデンガン、C1Kunが回収!」
RobiN「おいおいおい!」
するがモンキー「これ最強ですよこれ」
河野海樹「東側、エリアを広げる対策を取っています。対する西側はゴールデンガン2丁、チャンスが生まれた、横をとらえて1人!しかしここはKuuKaiのカバー、Flaxも打ち上げた!解除に入る、ハーフを通すか!?構えたところKuuKaiのゴールデンガン!」
https://clips.twitch.tv/QuaintSavoryHamburgerSpicyBoy-rpgiItekGCmFOk5r


河野海樹「またPhantomはゴールデンガンを持っています。武器を持ち替えて!撃ち勝った!ラストは回り込んだKuuKaiが、ラストのキルを取って2ラウンド連取は東側!」
https://clips.twitch.tv/SincereGeniusTapirSmoocherZ-0S4x08IiYnmZtjm4

河野海樹「1vs1だ!ハーフまで倒すのか?ショルダーピーク、これがプロの技だ!ワイドピーク!1on2クラッチ!」
するがモンキー「これいやらしいですねいまの」
河野海樹「3本連取、マッチポイント!」
https://clips.twitch.tv/RelatedHeartlessAlligatorThunBeast-en8-3qBg0k9yJcBc

河野海樹「背後をとらえた!ショーティーで上から!しかし一発だ(返り討ち)!ラスト!1vs1!Phantom(ナイフで)決めました!ラストは親指を突き立てて、プロゲーマーの世界の厳しさを身をもって教えました!マップカウント2-1、2戦目シューター部門は東側の勝利となりました!」
https://clips.twitch.tv/SilkySuperOilDAESuppy-KO30zfRUsmg1VCCq

東軍インタビュー

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―今回はどういうきっかけで出場することにしたのですか?

KuuKai:スパイクラッシュの大会あるよということで、自分がLag Gaming時代のメンツをさそって出場しました

―IGLは誰が担当していましたか?

Flax:IGLは、わりとみんなでやっていた感じですね。

―3vs3のスパイクラッシュという特殊ルールでした。勝つためにどんな戦略を用意していましたか?

Phantom:最初から決めていたのは、撃ち合いで勝とうということですね。
途中で学びがあって、オーブコントロールが大事ということでした。
群馬のオフライン予選で、敵が強い武器を持っていてびっくりしたということがあったので。

―プロvs専門学校生という図式でした。リードされる展開もありましたが、対戦してみた印象はどうでしたか?

Flax:想像よりレベルが高かったです。スパイクラッシュというルールの中で、オーブを意識したスキルの使い方だったりとか、すごく緻密に練られていて正直、今日初見だったんですけど圧倒されて最初の方は。2マップ目取られちゃったんですけど、最後のマップはKuuKaiさんがいい感じに決めてくれたんで。

―3vs3スパイクラッシュにおける、エージェント構成の狙いについて教えてください

KuuKai:チェンバーがスパイクラッシュは必須構成だと思っていて、フェイドはファントムさんが上手ということもあって使いました。あと一枠は自由枠みたいな感じだったんですけど、セージが一番オーブコントロールする際に有利だなと思ってこの構成にしました。

―個人的に3vs3スパイクラッシュは面白いと感じましたが、みなさん実際にやってみてどうでしたか?

KuuKai:どのチームにもチャンスがあるというか、勝つ手段があるルールだと思います。
競技シーンの5vs5だと難しいというのがあると思うんですけど、3vs3なら初心者とか中級者も入りやすい環境なので良いルールだなと思いました。

Flax:3vs3は今回初めてやったんですけど、色々な人にチャンスがあると感じたので、これは良いなと思います。

Phantom:自分は5vs5がやはり好きなので、最初は乗り気じゃ無いという気持ちでした。際にやってみたらプレーやスキルの使い方は5vs5と変わらない部分もあり、3vs3ならではの面白さを楽しめました。

レッドブルの独自ルール解釈が面白い、ルールに3vs3スパイクラッシュを選んだ理由

レッドブルは通常と異なるルールアレンジでイベントを主催するのが非常に面白いと感じています。

個人的に、一番面白いと思ったのは「Wings for Life World Run」というランニングイベントです。長距離で競い合うランニングイベントは、いかに早くゴールに到達するかを目指すことになりますが、「Wings for Life World Run」では30分後にキャッチカーが走り出し、追い抜かれた時点でレースが終了となり目標距離を完走することが出来ない可能性もあるというスリリングなレースをそれぞれ楽しむことが出来ます。

「Red Bull 韻 Da House」というフリースタイルラップバトルでは、「8小節 × 3ラウンド」という一般的なルールに対し「60 秒 × 2ラウンド」というようなアレンジがされていたりします。

今回の『Red Bull 5Gでは』なぜ3vs3スパイクラッシュなのかが気になったため、『Red Bull 5G』のプロジェクトアドバイザーを務める株式会社グルーブシンクの松井悠氏に会場でお聞きしてみました。

松井悠氏の回答

『VALORANT』で一般的な5vs5形式は公式の方で力を入れた展開が行なわれていますし、レッドブルとしても学生大会の「Red Bull Campus Clutch」で採用しています。

そこで『Red Bull 5G』では、意外な展開を期待出来るスパイクラッシュ、そして人数を3vs3にするというルールにしました。1チーム3人だと、自分以外にあと2人仲間を見つければ参加出来るということもあって、1チーム3人というのは個人的に好きなフォーマットでもあります。

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松井氏単独の写真を撮り忘れたので、RobiNさんと戯れている様子の写真を掲載。右が松井氏。

松井氏は格闘ゲームコミュニティ出身です。格闘ゲームのチーム戦は1チーム3人というケースが多いという印象があります。松井氏は仲間の集めやすさに関する話をされていましたが、このあたりの経験が元になっているのかもしれません。

3人制のバスケットボール3×3、5vs5のフットサル、2vs2のビーチバレーなどは本家と人数やルールが若干異なるものの、基本的な魅力はそのままにプレーも観戦も楽しまれています。

VALORANTの3vs3スパイクラッシュもこれと同じで非常に面白く、白熱した戦いを堪能することが出来ました。

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Source レッドブルの独自ルールアレンジが面白い『Red Bull 5G 2022 FINALS』VALRORANT 3vs3スパイクラッシュでプロ混合vsプロを目指す専門学校生チームが激突 https://www.negitaku.org/news/n-25555