【LoL】Dopaが自らの強さの秘密について語った – その2 注意理論編

OP

リーグ・オブ・レジェンドのソロキュー・ゴッドとして世界的に有名なDopaが、兵役を前にして自らの強さの秘訣などについて配信で語った。その英訳スレのポイントのみを紹介。本投稿は注意理論について。

その1 コンセプト理論編はこちら。

【LoL】Dopaが自らの強さの秘密について語った - その1 コンセプト理論編
ソロキュー・ゴッドとして世界的に有名なDopaが、兵役を前にして自らの強さの秘訣などについて配信で語った。その英訳スレのポイントのみを紹介。

注意理論

もう1つ、話しておきたい理論がある。先に話した「コンセプト」と関係していて、俺の持つ「世界観」の別の面とも言える。これは人間は限られた集中力しか持っていないからこそ、どういった面に集中して取り組むかを選べる、というものだ。
さて、レーニングについて話そう。ここで集中すべき点は3つ:

  • ラストヒットを取る。
  • 敵にラストヒットを取らせないようハラスする。
  • 逆に自分がラストヒットを取るときはハラスされないようにする。

レーニングは、つまるところこの3点だ。どちらもCSを稼ぎたいのは分かってるから、そのタイミングでハラスをしようと、決まったスキルを決まったタイミングで使ってくる。ここがトレードのコツだ。例えばゼラス……この3点を考えると、ゼラスはCS・ハラスを両立したいと考えるだろう。それを利用して、低体力のミニオンを挟むように立ち、Qを釣り出し、サイドステップで避ける。この3点にどれだけ注意を払えているかでゲームは変わるんだ。

さて、100の集中力を持っているとして、この3つに全て費やすとしよう。どうなる? そう、ガンクで死ぬ。ゲームを始めた2分後にはレーニング以外にも注意を払わなければならなくなってしまうんだ。もっと言うと、1分57秒後。味方jgの位置やルートの把握に15、時間の把握に5、敵jgルートの把握に10、残りの70でレーニングだ。3秒でこれらをこなせば、後は全集中でレーニングに戻れる。何かが起きれば、またそっちに集中力を割かなければならないが。

集中力の管理

Pingには集中しなければならない。ミッドとジャングルの2対2で、4人全員が100%これに集中している状況を考えよう。注意Pingが鳴ったら、それ自体に10、ミニマップに40を割いてその理由を探そうとする。おかげで敵のサポートが先に寄れる事に気づき、少数戦を避けることができた。

他にも例を挙げよう。おそらく慣れているだろうが、ボットレーンが30秒ごとに死ぬ……なんて状況だ。そうなればその状況を見るのに集中力を割かなければならないし、そのためにウルトやTPを使うチャンスを逃すかもしれない。ガンクされるかもしれない。あるレーンが負けているとき、他のレーンも負けがちな理由はここにある。逆に、敵のボットレーンが沈んでいたりすれば自分の勝率も上がることになる。敵の動きをいつも以上に見て、しっかりプレイするんだ。

応用編

この注意理論の応用として、(少し時代遅れだが)ヴェインとシンジドのマッチアップが挙げられる。理論上はヴェインが超有利だが、実際はシンジドがいつも勝っている気がしないか? ヴェインはラストヒット、そして敵との距離により集中せざるを得ない。ラストヒットを取って、ウェーブをクリアするにはカチカチとクリックするしかない。一方シンジドは? Qを押して、走るだけ。100%を状況判断と意思決定に費やせるのだ。その差により、シンジドがしないようなミスをヴェインはしでかしてしまう。

俺が1、2体のチャンピオンに専念すべきだと思っている理由もこれだ。自分自身もツートリックだと思っている。自分のチャンピオンをよく知っているからこそ、ラストヒット、スキルに注意を割かずにいられる。TFを使う時はもうラストヒットを取れたか確認してすらいない。(チャット:じゃあなんでいつもキャノン落としてるの?)そうすれば注意力を他に割いて、正しい状況判断を行うことができる。息をするようなものだ。新チャンピオンがリリースされた時の勝率の低さも、同じ理論で説明できる。

注意力の合計

さて、俺の今の集中力はどうだろう? 最適化出来ていることもあり、ほとんどのタスクにはそこまで注意しなくても良い。とはいえ、歳を重ねて以前より集中力が落ちているという事実は変わらない。俺は100しか使えないところに、全盛期のプロプレイヤーは200も使えるんだ。タスクを無意識にこなせるよう、最適化することでなんとか戦えているが……注意力の総量はどうしても減っている。エントロピーが増大するように、避けられないことだ。(チャット:エントロピー???? 物理の授業か?)

エントロピーは、熱力学および統計力学において定義される示量性の状態量である。熱力学において断熱条件下での不可逆性を表す指標として導入され、統計力学において系の微視的な「乱雑さ」を表す物理量という意味付けがなされた。
Wikipediaより

プロゲーマー、そして習熟度

「コンセプト」理論と注意理論を理解したなら、次に何を話すか読めるかもしれない。そう、プロゲーマーについてだ。プロゲーマーとは何だろう? 状況に応じて、最適なチャンピオンをピックできる人間……そう思われているが、実際はそう「しようとしている」人間だ。プロゲーマーですら習熟度の呪いからは逃れられない。全てのプロゲーマー、世界チャンピオンですら。

「このチャンピオン使える?」と友人に聞いた経験は誰しもあることだろう。答えはどうだった? 普通は「ああ、前やったことあるけど……できるかな?」みたいな感じだろう。そしてその結果どうなるかも、分かるだろう。習熟度が非常に低いのだ。1~10で計れるとすると、10点満点はたった数人にしか与えられない。TheShyのカリスタ、今年のShowMakerのTF、去年のChovyのアカリ。プロゲーマーの中で最高レベルが10点、マッチアップに関係なく、ピックすれば勝てるレベルだ。

1点でも差があれば、イーブンのマッチアップで有利を取れる。2点も差があれば、不利なマッチアップでも勝てるかもしれない。3点以上あれば、もはやマッチアップという概念は無意味だ。ほとんどのプロゲーマーは、50~100試合もやれば7点にはたどり着ける。8点を取るには、チャンピオンを本質的に理解しなければならない。9点は努力だけで取れるようなものではない。10点は……天からの贈り物だ。ゲームに対する考え、観点がチャンピオンデザインと完全に合致する必要がある。チャレンジャーのOTPと言えども、ほとんどは8~9点だ。
8点ヤスオに対しては、9点TFを出すより7点レネクトンを出したほうがいい。こういう理由から、プロゲーマーは全てのメタチャンピオンを7点以上は取る必要がある。さらに上手い、象徴的なピックなんかがあればトッププロになれる。とはいえ使っていなければ習熟度は下がっていくから、高いレベルで使えるようなチャンピオンは一定数しか存在しえないのだ。

最後に

習熟度は注意理論の延長線上にある。賛成できない面もあるだろうが、人によって理解も異なるから仕方ない。結局は俺一人の考えに過ぎない。

 

翻訳元: Dopa reveals his secrets after his last season – part 2

 

翻訳者: おおきいルル

 

おすすめ関連記事

【LoL】チャンピオンプールの作り方【インフォグラフィック】
※画像をクリックすると別ウィンドウで表示翻訳元: Mobalytics

The post 【LoL】Dopaが自らの強さの秘密について語った - その2 注意理論編 first appeared on LoL忍者.

最新ゲームイベント記事

もっと読む 
Source 【LoL】Dopaが自らの強さの秘密について語った – その2 注意理論編 https://lolninja.net/2020/11/17/24372/