【LoL】V3 Esports徹底ガイド

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以下は、GINX Esports TV(英語)より。

いよいよWorlds開幕だ!知らないチームがある場合は、予習しておいたほうがよいだろう。そのリストのトップに来るのは、LJLのV3 Esportsだ。噂によると、彼らは悪くないチームのようだが……

(免責事項:著者はLJLのアンオフィシャルな英語放送の一部を担当している。このことは、この地域の知識という点では一定の利点があるものの、一定のバイアスも存在する)。

それは現実となった! LJLの代表はDetonatioN FocusMeではない。新進気鋭のV3 Esportsが登場するのだ。LJLは西洋世界ではやや謎に包まれており、DFMについての知識は今では無意味になっている。そのため、視聴者もアナリストも今回のLJLの代表がどんなチームなのか、少し疑問に思っていることだろう。

 

 (訳)Worldsで競い合うLJLの代表、V3 Esportsをご紹介しよう!

V3はLJLのサマースプリットを制覇し、12-2でレギュラーシーズンを終えた後、Bo5で5ゲームを戦い抜いてDFMを下し、Worlds出場権を獲得した。最も重要なことは、彼らは自分たちの独自のスタイルでやり遂げたということだ。つまり、V3はDFMのコピーではない。

V3はベトナムのトップシードであるGAMとのスクリムに多くの時間を費やしたようで(英語)、実際にそのことが納得できるようなジャングル中心のスタイルでプレイした。DFMについての憶測をそのままV3に適用するのは間違いだ。V3はよりゲームスピードが速く、序盤からの少数戦を好み、いくつかの印象的なマクロ戦略を持っている。

 

(訳)LJLの今年の代表にはいい意味で驚かされたことを言わなければならない。V3は本物のチームで、ワイルドカード地域のチームによくあるメカニクスの欠陥に苦しんでいるようには見えない。彼らは自分自身のアイデンティティを強化しているようだ。
Bugiは本当に良い選手。
Amazingは、Misfits Gamingのコーチ。ドイツ出身。

グループBでは、LGDは別格として、Unicorns of Loveや、PSG Talon、Rainbow 7の方が有名だろう。しかし、V3は彼らがグループBの脅威ではないと見なされることを間違いだと証明しようとしている。厳密に言うと、V3はかなり印象的なチームだと言える。その理由をいくつか紹介したい。

チーム

トップ – Paz

安定感があり、比較的どんなことにも対応できる選手。今年は弱いサイドでのプレーを担当したが、集団戦やオブジェクト周りでは強い存在感を発揮する。オーン、レネクトン、最近ではサイオンで知られているが、タンクやブルーザーを好んでピックする傾向がある。以前はカミールのようなハードキャリーをピックしていたが、それはこのチームでは成功しなかった。以前はピンチの時にこうしたピックを行っていた。

彼のレーニングスタッツは若干物足りないが(6.8 CS/分はせいぜい中程度)、プレッシャーのある状況では惜しみなくレーンを手放す。これは、V3がジャングラーとボットレーンにリソースをつぎ込む時に有利な特性である。

彼はまた、チームの方向性を決定する選手であり、敵の構成が何を狙っているのか、対抗するための最善の方法は何なのかを導き出す際に重要な役割を担うキープレイヤーだと言われている。

ジャングル – Bugi

知られざる最高のプレイヤーであるBugiは、ひょっとしたらプレイインのチームの中で最強のジャングラーかもしれない。他のプレイインのチームに、Peanut、Broxah、Shad0wがいることを考慮すると、それは最高の栄誉だろう。ニダリー、グレイブス、リリアなどの攻撃的なファーム系ジャングラーで知られているが、彼を決めつけないほうがいい。Bugiは、必要に応じてプレイスタイルを変えられる選手だ。Bugiはエリスをまるで集団戦向けのチャンピオンのように使いこなし、リー・シンでは伝説的なプレイを繰り出し(3v5のクアドラキルをチェックすべき)、真逆のスタイルではトランドルをとても上手に使いこなす。

BugiのKDA、DPM(分間ダメージ)、GPM(分間獲得ゴールド)…まぁほとんどすべてがトップティアだ。無論、こうしたスタッツは文脈の中で語られなければ無意味だし、V3は夏にLJLを破壊したので、スタッツが膨らむのは当然だろう。それでも、視力チェックをした上でも、LJL自慢のこのスーパースターは、小さな奇跡だと言っていいだろう。

このジャングラーがチームから孤立していることは稀であり、V3はチーム全体でBugiを支援している。ミッドのAceはしばしばウェーブを捨ててサポートのRainaとともにBugiをサポートし、強化する。

この男のポケットピックであるエコーは信じられないレベルであり、ソロキューでは悪名高いイブリン使いであることが知られている。切羽詰まったときには、どちらかが登場するかも知れないので期待しよう。

ミッド – Ace

V3に弱点があるとするなら、それはAceのレーニングメカニクスとチャピオンプールだろう。それにもかかわらず、彼のローミングは非の打ちどころがなく、他の場所(たいていBugiがいる場所の周り)で戦うためにウェーブを捨てることを厭わない彼の姿勢は、たとえレーンで負けていたとしても、V3の成功に大きく貢献してきた。

この可哀想な男は20分過ぎてもほとんどミニオンに触らずに、ArcherとBugiに追加のリソースを提供してきた。チームはサイドレーンで拾えるものをAceに与え、省エネで走らせている。それゆえ、Aceのルブランとガリオは、静かだと思われがちなこの選手を、攻撃力と決断力を遥かに高めた、まるで別人のような脅威のように見せる。以前はシンドラでも知られていた。以前は凡庸なパフォーマンスだったが、最近の彼のゾーイは印象的なものだ。

lolvvv.com

Aceはソロキューでも絶好調であり、中国のスーパーサーバーではチャレンジャーであり、その勝率は57%に達している。現在そのサーバーでは、プロの中でトップ10に入っている。これは、シーズン5のWorldsでBallsがダイヤモンド2にはまってしまったという昔話を思い起こさせるものではないが(ソロキューが全てではないのだ)、LJLファンにとってはAceのレーニングが向上している希望を与えていることは間違いないだろう。

ボット – Archer

プレシーズンにBugiの推薦でV3に加入したArcherは、韓国ソロキューの神だった。彼はプロシーンに連れてこられて、すぐに成功を収めた。春は、勝っている時は支配的だったが負けている時は弱く、最終的に準決勝でDFMにプレッシャーをかけられ屈服した。しかし夏にはその失敗から学んだようで、負けているときにも以前より遥かによい状態をキープしていた。決勝戦の第4ゲーム、DFMとの対戦を見てみて欲しい。

ArcherとサポートのRainaは夏のLJLにおいて最高のボットデュオとなっており、DFMのYutaponとGaengのレートゲームでの強さしか対抗できるものはいなかった。彼らはレーン強者をピックする傾向にあり、アフェリオス&スレッシュを優先するスタイルから、カリスタやアッシュと、セトやバードのようなペアをピックするスタイルに移行してきた。特にカリスタは、RainaとArcherのアグレッシブなプレイメイキングを可能にするため、怖い存在だ。さらにはレベル1から縦割りしたり、ミッドにガリオを置いたりして、ボットレーンをタワーダイブの恐怖に陥れる。

V3は負けているか守備的にプレイしているとき、Archerを主要なキャリーとしてリソースを注ぎ込み、ウェーブにアクセスできるようチーム全体で支援してきた(通常はAceが犠牲となる)。そうした犠牲は大抵報われている。Archerはレギュラーシーズンで平均600DPM(分間ダメージ)、9.6CS/分、KDAは8.7だった。TSMのDoublelift(501DPM、9.9CS/分)や、G2のPerkz(540DPM、9.8CS/分)と比較すると、Archerが本物であると納得できるはずだ。

繰り返しになるが、スタッツが全てではない。しかし、物語の一部ではある。これはArcherの良い部分であることは間違いないだろう。

サポート – Raina

 

BugiがV3のプレイメーカーの片方だとしたら、もう片方はRainaである。Rainaは今スプリットでV3のベストプレイヤーの座を争っていた。競争相手は、他のジャングラーを圧倒的に出し抜いていたBugiである。V3のサポートスタイルについては既に少し触れたが、セト、ノーチラス、スレッシュはもちろん、バードとタム・ケンチも注目に値する。Rainaのレーン戦でのプレイは本当に強力だが(実際、Rainaはほとんど一人の力でCGAを引き離した)、注目すべきは集団戦の意思決定であり、サポートに求められることのハードルをかなり上げている。

エンゲージのみならず、敵の主要なスキルを見極めて無力化する目は、今回のスプリットでは、もはや別レベルであった。春のV3の弱点の一つは、中盤から後半にかけての集団戦だったが、夏はRainaの活躍がその弱点を克服した。ウーコンのクローンのノックアップを防ぐための先読みフレイ、ツイステッドフェイトのウルトをキャッチするためのフラッシュフック、敵のADCの逃走を防ぐCCの命中…この男は集団戦に必要なことをすべて満たしている。

RainaはV3の視界管理の重要な役割を担ってもいる。Rainaの1分あたりのワード数は、Proud(プレイオフでは2.48ワード/分だった)のような凄まじいものではないが、Rainaと他のV3のメンバーは冷酷に敵のワードを探し回り、川のジャングル入り口付近で自分たちのワードを防衛することができる。

プレイインのグループBでは、多くの人が(当たり前のことではあるが)V3よりもUnicorns of Loveを支持してきた。しかし、UoLはミッドとボット中心にプレイし、オブジェクトに向けてなだれ込んでいく傾向があるので、V3の視界管理の前にそれを行うのは難しいかも知れない。

V3 Esportsのプレイスタイル

V3のロスターがどのようなものかを把握した上で、他のチームとの違いは何かを探ってみよう。言い換えれば、V3の特徴的なプレーはどのようなものなのだろうか。

序盤のジャングルセットアップ

V3の序盤10~12分の展開は、ことジャングルのクリアパスに関しては、非常に正確である。マップの縦割り?V3はきちんとそれを計画し、ワードを事前に準備しているだろうし、2分後には避けられないタワーダイブを実行するだろう。ニダリーでラプターをインベード?サポートを連れてきて、敵のグレイブスを赤バフで追い詰めるだろう。V3はプランに合わせてプレイすることが非常にうまく、こうした序盤のマクロを成功させるためには驚くような協調性を持っている。その鍵のひとつはもちろん…

Bugiを全力で支援する

これら序盤のゲームプランの多くは、Bugiにテンポやキャンプなどの優位性を与えることを中心に展開される。そして、Bugiはそれを利用してスノーボールしたり、他のレーン(通常はボットやミッド)に有利を運んだりするのだ。しかし、このプレイスタイルが機能するためには、特に序盤の少数戦では、V3はBugiを積極的にバックアップしなければならない。少なくともLJLにおいては、V3はBugiをバックアップする際には素早くパンチを繰り出し、自分たちのレーンでの優位を犠牲にしてでもBugiを育てることで勝利を得ようとしていた。

その好例が、V3がSengoku Gaming戦の第3戦でBugiのリリアをバックアップしたことだ。Blank(元SKT T1の名選手)のグレイブスは、1分前にリリアの青バフにスマイト合戦で勝利しており、レベルアップしていたため、自分の有利を確かなものにしようとしていた。一方で、Bugiはカニを両方とも確保しただけでなく、その後の少数戦ではBlankを含めて2キル獲得した。この逆転劇の要因となったのは、V3のレーナーが2つの少数戦にBugiを助けるために素早く反応したことだ。Sengokuの選手は一拍遅れてレーンを離れていた。

他のプレイインのチームは、序盤のジャングルの主導権争いの準備をしていくといいだろう。素早い決断も肝心だ。

ボットタワーダイブ

Bugiが有利を築くことに成功すると、第2段階はボットタワーダイブになることが多い。V3がそのためにドラフトを組んだ場合は特に顕著だ。Bugiがトップサイドからスタートしてボットに抜けていくか、マップを縦割りしようとしていることが分かるからだ。

サマースプリットの対CGA戦を見れば分かるだろう。マップの縦割り、テレポートを持つミッド(と、ウェーブを捨てる意志)、おまけに正確で残忍なフックは完璧な例と言える。プレイオフでプランを変更し、弱いサイドのシェンをリリアで咎めようとしたことは注目に値する。ボットタワーダイブが特徴だとは言ったが、V3はゲームプランに必要なセットアップをただ真似する以上の能力を持っているのだ。

スワップ

レーンスワップ。それは恐ろしいフレーズだ。読者の皆さんはシーズン6を思い出して恐れおののくかも知れないが、実際にこのマクロが再び台頭してきており、V3は成功を収めている。キーとなるのはPazのサイオンと、Archerの特許であるアフェリオスをピックすることだ。

以前のArcherはLJL屈指のアフェリオス使いであり、今でも時々その能力を引き出している。例えばV3がレーンスワップをするときなどだ。アフェリオスが受けてきたさまざまな変更にも関わらず、セヴェラムとクレッシェンダムは未だにタワーをズタズタに破壊し、その利益を最大化するためのカルを持ち、「それならば」とマップの反対側でタワーにプレッシャーをかけようとする敵を目論見を鈍らせるPazのサイオンを加えることで、V3は200年もかけることなく、アフェリオスを使用可能にするための非常にエレガントな方法を見つけたのだ。

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もう一つの鍵が、相手のADCが何かである。アッシュやジンのようなユーティリティ系ADCは、カイ=サやコグ=マウなどのADCに比べて、突き放すことができれば怖くはない。V3がこの戦略を成功させようとするなら、おそらく、このようなユーティリティ系ADCを咎めるために行うだろう。

V3 Esports攻略法

V3のプレイ傾向を知るのは悪くないが、他のプレイインチームはどのような弱点を突くことができるのだろうか?最も実用的なものをいくつか紹介しよう。

1. ボットレーンを抑え込む

Rainaのプレイメイキングを減らし、Archerを抑えることにもつながる。Archerはまだプロ1年目であり、ルーキーをターゲットにするのはチームの弱点を探すのと同じくらい試行錯誤された方法だ。これはV3の視界管理にも大きく影響しており、RainaはBugiとともに川の視界を守ることを中心に動くようになりがちだ。

2. Bugiを追跡する

Bugiが序盤何もできなければ、V3は20分過ぎの集団戦まで失速する可能性がある。これは序盤の川やジャングルの少数戦でV3を咎めるという方法であることを覚えておいて欲しい。

3. Aceを攻撃する

Aceのチャンピオンプールとレーニングには疑問が残る。レーン戦でAceを倒すことができれば、そこからスノーボールできる可能性がある。ただし、Aceのローミングと、Bugiのカウンターガンクには注意だ。

最終的な注意点として、Pazを弱いサイドとして放置する傾向は、防御力の低いサイドを徹底的に突くチームにとっては呼び水となっている。他の場所でのトレードで多くを諦めないことも重要だ。

V3 Esportsのキーとなるピック

プレイインに向けて、V3の注目ピックを紹介したい。

セト

4レーンフレックスだが、主にミッドとサポートで使われる。AceもRainaもセトを使っての序盤のファイトでは頭一つ抜けており、このピックのドラフトの柔軟性はピカイチだ。

ガリオ

V3はプレイメーカーであるBugiとRainaをバックアップしようとする。ガリオは最高かつ最速のフォローアップツールの一つであり、Aceの良くないレーニングフェーズにも対応できるチャンピオンだ。このピックの成功は、どれだけ良いパフォーマンスをできたかではなく、どれだけ無事に過ごせたかで決まるからだ。

リリア

Bugiは本当にこのチャンピオンに向いている。本当に上手い。ひたすら上手い。他に何も無ければ、このピックのファームの速さと集団戦能力は尊敬に値する。要注意だ。

サイオン

V3のレーンスワップの真の鍵。レーンスワップを実行する際、弱いサイドのトップレーナーとしてこれ以上のピックはない。レベル1でサイオンのパッシブを悪用してジャングルの一部をクリアし、レーンにテレポートしてQでウェーブクリア。また、弱いサイドのトップレーナーの別の代表であるシェンをウェーブクリアで勝るので、スプリットプッシュの選択肢を無効化できる。

 

The author, Sam “Initia1ise” Hapgood has been given permission by his editor for the translation for LOLNINJA. Thank you so much.

 

管理忍

研究されているでござる。

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本記事の英語版執筆者であるJoushiことJoshua Howardは、アメリカ合衆国ワシントン州シアトルを拠点とする解説者、アナリスト。高校生からアカデミーのプレイヤーまで、あらゆる人をプロプレ...

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