2021年3月18日に、世界最大の格闘ゲームイベント『Evolution Championship Series(Evo)』の買収が発表されました。
世界最大の格闘ゲームイベント『Evo』が買収へ
今回の買収における要点は以下のようになります。
主なポイント
- 『Evo』を運営する「Triple Perfect, Inc」から、『Evo』に関連する資産を買収
- 買収したのはプレイステーションでお馴染みの「Sony Interactive Entertainment」と、アメリカの巨大なタレント・メディアエージェンシー「Endeavor」発のeスポーツベンチャー「RTS」
- Evo共同創設者のTony Cannon氏、Tom Cannon氏は今後もアドバイザーとして『Evo』に関与
- 新体制で『Evo 2021 Online』をアメリカ時間の2021年8月6日(金)~8日(日)、13日(金)~15日(日)に開催
- 2020年の『Evo Online』は創設者の1人 Joey Cuellar氏のセクハラ問題がきっかけとなり、パートナーが離脱。開催中止を発表していた。
— Capcom Fighters (@CapcomFighters) July 2, 2020
— Bandai Namco Esports (@BNEesports) July 3, 2020
プレイステーションの「SIE」が買収した影響は?
ライバルプラットフォームで展開される「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズなどが閉め出される心配は無いのかといった声もありましたが、引き続きオープンな大会であり続けるとの記載がありました。
私たちの運営チームは、ひとつのミッションにフォーカスしていく予定です。それは、Evoがこれまで築き上げてきた格闘ゲームコミュニティからの信頼や、その独創的な手法を守り、ファンに寄り添い、大会を発展させることで、イベントや配信がこれまで以上に面白く、魅力的で、より身近になるよう注力していまいります。Evoはこれまで通り、異なる国や地域の格闘ゲームファンの皆さんが繋がり、腕を競い合い、新しい友情を育む機会をご提供するオープントーナメントの大会の場であり続けます。
鉄拳シリーズプロデューサーの原田氏は、以下のようにツイートされていました。
当然我々メーカー/開発側は経緯含めすべて把握してきており、基本的にこれまでと変わらず全てにオープンな大会であるように要求しています。
日本格ゲー連合会の意向なくしてこれらの大会も成立しないので、これまで通りあまり心配は無いと思います。
一時危ぶまれたEVOが存続できる、という形です。 https://t.co/wpeb7GLIZ5— Katsuhiro Harada (@Harada_TEKKEN) March 19, 2021
任天堂からのコメントも下記のように出ています(松井悠さんが紹介されていました)。
(2)
我々は、EVOやその他の機会を評価しながら、今後のオンラインおよびオフラインでの『大乱闘スマッシュブラザーズ』大会活動を計画していきます」と述べています。と、任天堂のスポークスマンは語っています。原文はこっちなので読んでねhttps://t.co/qxCdVKB8of
— yumatsui (@yumatsui) March 19, 2021
共同買収した「RTS」とは
個人的に気になったのは、「Sony Interactive Entertainment」と共同で買収を行なったというeスポーツベンチャーの「RTS」です。
- 「Endeavor」は、元「WME | IMG」として知られるアメリカの巨大なタレント・メディアエージェンシー
- ゲーマーに馴染みの深いところだと、「WME | IMG」はアメリカのテレビ局「ターナー」と共同で『ELEAGUE』を運営。『ELEAGUE』として2017年・2018年に『SFV』『TEKKEN7』『Injustice 2』といった格闘ゲームトーナメントを展開
- この「Endeavor」が立ちあげたeスポーツベンチャーが「RTS」で、CEOはStuart Saw氏。
Stuart Saw氏とは
鳴り物入りで誕生した「RTS」のCEOとはどんな人物なのでしょうか。
- 『Twitch』で戦略ディレクターやEMEA(ヨーロッパ・中東・アフリカ)の地域ディレクターを5年に渡り担当 (Linkedin参照)
- 当サイトの過去記事を検索したところ『Twitch』と『DreamHack』『ESL』の提携時に責任者としてコメントを出していました
- 「Endeavor」ではesportsのシニアバイスプレジデントで、eスポーツに関するグローバル戦略を担当
ということでeスポーツについてはかなりの経験を持つ方でした。
より詳しくは下記の公式発表をご覧ください。